
アルゴスの南方、エリニコという場所にあるピラミッドの形をした遺跡。別名ケンクレアイのピラミッド。
アルゴリスには、ピラミッド型の遺跡が二つあり、保存状態はエリニコのものの方がいい(もう一つはエピダウロスに近いリグーリオという町にある)。

ピラミッドの周りにはフェンスが張ってあるのだが、フェンスが切れている所があって、近づくのは難しくなかった。
ピラミッドの南東側には左の写真のような入り口があって、中に入れるようになっている。

上の写真の入り口は、この通路につながっており、通路の先には長方形の部屋がある。
考古学的な調査では、埋葬の形跡は見つかっていないため、エジプトのピラミッドとは本質的に異なったものと考えられている。
建造されたのは紀元前四世紀であるという説が有力だが、もっと古い時代に遡るという説もある。

この建造物の用途に関しては議論があるが、仮説の一つは、この地域を見張るための要塞として造られたというもの。左の写真は、ピラミッドの近くから撮影したもので、確かに見晴らしのいい場所にある。青く見えているのはアルゴリス湾。
参考文献
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