大学制度

 ギリシャは大学教育が完全に無料だ。その代わり、全ての人が大学に入れるわけではない。全ギリシャ統一の試験があり、成績がよければ希望の大学、希望の学科に進学できるが、成績が基準に満たなければ、不本意な大学や学科に送られてしまうこともある。下手をすると、大学進学はあきらめなければならない。

 試験に通らなかった場合や結果が不本意だったりした人の中には、浪人してもう一度試験を受けなおす人もいる。

 しかし、ある程度お金のある家族の子供である場合には、ヨーロッパの別の国の大学に送られることがしばしばある。特に、距離が近く、学費が比較的安く、望む人は全て受け入れる(学科によって少し変わってきたのだが)システムのイタリアの大学にはたくさんのギリシャ人が勉強に来る。

 かつて、イギリスで学費が無料だった頃にはたくさんのギリシャ人留学生がいたそうだが、今は、かなりお金持ちの子弟しかいない。あまりお金のない家族の場合には、子供をブルガリアなど東欧圏の大学に送るケースもあるらしい。

 こうしたギリシャ人留学生たちは、もともと故国で試験に通らなかった人が大部分なので、あまり勉強が好きではないし、親の目が届かないということもあって、勤勉な学生というには程遠い生活を送る人も少なくない。このため、外国の大学でギリシャ人学生の評判はあまり芳しくない。

 少し前まで、外国で大学を卒業してきた人は、ギリシャ国内で大学卒業認定試験を受けなければ、大卒と認めてもらえなかった。しかし、EUの教育制度統一のおかげで、EU圏の大学をでた人はこの試験を免除されるようになった。

 この、完全に無料な代わりに人数制限のあるシステムは、ギリシャ国内でもしばしば批判されており、ときどき改革するという話は聞くのだが、まったく実現しないままに終わっている。


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