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ウェスタ神殿
[所在地] フォロ・ロマーノ ローマ ラツィオ イタリア Foro Romano, Roma, Lazio, Italia
フォロ・ロマーノの南側に位置し、ウェスタの巫女の邸宅(Atrium Vestae)に隣接している。ローマで最も古くからある神殿の一つであるが、現存するのは、191年の火災の後で、セプティミウス・セウェルスの皇后ユリア・ドムナが再建したもの。
この神殿は、石材を転用するため1549年に破壊され、基台部分しか残っていなかった。1877-1901年の発掘で周囲から発見された断片に、現代のトラヴェルティーノ岩を加えて、1930年に西側の一部だけが再建された。
コリント式の円柱が支える円形プランの神殿。外円の直径は14.8メートル程度であり、テヴェレ川沿いにある円形神殿と全く同じ大きさである。入り口は東側、ウェスタのアトリウムのほうを向いていた。
下の写真で左側に写っている三本の柱は、やはりフォロ・ロマーノにあるカストルとポルックスの神殿。
参考文献
- 青柳正規 『皇帝たちの都ローマ』(中公新書)中央公論社 1992年347頁
- Amanda Claridge, Rome. An Oxford Archaeological Guide. Oxford/ Oxford University Press, 1998, pp. 101-102.
- Filippo Coarelli, Roma (Guide Archeologiche Laterza), Roma-Bari/ Laterza, 2001, pp. 103-105.
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