風の塔 Tower of the Winds
Tower of the Winds

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<場所> ギリシャ アッティカ アテネ ローマ時代のアゴラ

<別称> アンドロニコス・キュッレステスのホロロゲイオン、Horologion of Andronikos Kyrrhestes、風神の塔

 紀元前二世紀から一世紀の間に建造された、日時計、水時計、風向計を組み合わせた建物。八角形をしており、それぞれが基本方位に向いている。それぞれの面は、対応する風を表すレリーフで飾られて、それぞれのレリーフの下に、日時計として使うための線が彫られている。高さは約14メートルで、ペンテリコン大理石でできている。ほぼ完全な状態で残っており、大理石でできた屋根板もオリジナルである。古代には「キュッロス人の家」(下記参照)、「時計horologion」などと呼ばれていた。

 マケドニアの天文学者、キュッロスのアンドロニコスの設計に基づいて建てられた。アンドロニコスは、テノス島で見つかった日時計の作者としても知られている(IG XII5 891)。これがいつ建設されたかについては論争があり、前一世紀に建てられたとする説と、前150-125年頃の建造、すなわち、ローマのアゴラが建設される前のヘレニズム時代であったとする説がある。誰が建設を依頼したのかは定かではないが、建設されたのが前二世紀であったなら、プトレマイオス朝エジプトの王だったかもしれない。

風の塔

 塔の内部には水時計があり、下の出っ張った部分にそのための水が貯められた。水時計の時計盤自体は金属製であったと考えられるが、これは現存していない。







 下の写真の左端に、金属の棒が写っているが、これは、日時計の指針として機能した。ここだけではなく、他の面にも同じような棒が立っている。


Tower of the Winds

風神
 レリーフに刻まれた風(の擬人化)は、ボレアスBoreas(北風)、スキロンSkiron(北西風)、ゼフュロスZephyros(西風)、リプスLips(南西風)、ノトスNotos(南風)、エウロスEuros(南東風)、アペリオテスApeliotes(東風)、カイキアスKaikias(北東風)。これらの風神像はそれぞれが、その風にふさわしいアトリビュートと共に描かれており、例えば、北風は分厚い上着を着て、雨水か雹が入っている水桶をもち、南風は薄いマントを着て、花か船尾楼(夏は地中海の航海シーズン)をもっている。

 屋根の上にはトリトンの像が据え付けられ、風向きを示すようになっていたが、現在は失われている。

 オスマントルコ時代には、近くにあるモスク(フェティエ・モスク)に関連した施設として使われたらしい。ダーヴィッシュたちがここで儀式を行っていたという記録が残っている。

Tower of the Winds

Tower of Winds in Restoration
2014年、修復中の風の塔。

参考文献

古代の史料

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